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特撮・アニメの作品レビューの同人誌を発行しています 大泉パラダイスのブログです。
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星の王子さま☆学 片木智年 慶應義塾大学出版 2005年12月10日発行

原題「Le Putie Prince」の「prince」を「王子」と訳すことから疑問を呈する本。

フランス語の「prince」は本来、ある丁度において主権・君主権をもつもの、
つまり「王」、「君主」、「領主」をあらわす言葉

とのことで、日本語で「王子」に抱くような王様の子供といった意味ではなく
「小さな君主」「小さな貴公子」などと訳されるのが望ましいという主張。

本文に登場する「grand prince」の持つ意味や、
サン=テグジュペリの他の著書「人間の土地」の記述とも照らし合わせ、
「prince」すなわち「君主」でサン=テグジュペリが謂わんとしたところは
つまるところ、私の言葉で謂えば「責任を持った主体性としての人間」ということになる。

狐と王子との場面に登場する「apprivoiser」という、
「飼いならす」「なつかせる」などと訳される単語に
「なつける」という古い言い回しをあてはめることで
その意味するところを、動物を手なずけるような事柄ではなく
社会と人間の関係が成熟することにある、と明らかにしていく。

まだ読み始めたばかりの本だが、すでに得るところ大である。

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